何時間寝れば健康にいいの? 眠りと健康のホントの話を専門家に聞いてみた|coco-bana* ココバナ 「未来のワタシに今できること」

何時間寝れば健康にいいの? 眠りと健康のホントの話を専門家に聞いてみた

何時間寝れば健康にいいの? 眠りと健康のホントの話を専門家に聞いてみた

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健康の基本は、食事・睡眠・運動です。でも、健康を考えるとき、食事や運動に気をつけていても、睡眠についてはあと回しにしてしまいがちな人も多いのではないでしょうか。

規則正しい睡眠は気軽に取り組めると共に、もっとも早く体の調子の変化を感じられるものです。そこで今回は、女性の健康と睡眠の関係について、睡眠コンサルタント・友野なお先生にお話をうかがいました。

■「ゴールデンタイム」は都市伝説! 本当に大切な寝るべき時間とは

睡眠には「ゴールデンタイム」があるといわれます。22時〜深夜2時の4時間に睡眠を行えば成長ホルモンがより分泌されるため、一般的にはお肌や健康への効果を高められる方法として長らく推奨されていました。しかし、睡眠の“ゴールデンタイム説”に学術的根拠はなく、最近では誤りであると各方面で指摘されています。

「ゴールデンタイムというのは、まだテレビもなかった時代にあった健康神話です。現在の研究では、22時〜午前2時という時間帯のくくりではなく、寝始めてから1時間半〜3時間の間が、もっとも成長ホルモンが分泌されるコアタイムであるという研究結果があります」

なんと1日のうちで生成される成長ホルモンの70%が、この睡眠3時間の間に分泌されているのだとか。でも、それって“夜更かしをしても最低3時間睡眠時間を確保すれば昼夜逆転しても大丈夫”ということ…?

編集部からはさっそく不健康でいじわるな質問も飛び出しますが「そうではない」と友野先生は話します。

「確かに成長ホルモンの分泌には、睡眠時間を一定以上確保することが大切です。しかし、人間という生き物の体は、そもそも夜中に何かをできるような構造にはなっていません。体は光に反応して活動が活発になるので、昼夜逆転した場合、こんどは自律神経に不調をきたす可能性が高くなります」

自律神経は生き物のあらゆる活動において、スイッチの“ON/OFF”を切り替えてくれるような役割を担っています。女性であればホルモンバランスが乱れ、生理不順や妊活への影響が出る可能性もありますので、規則正しい生活を基本に、できる範囲から気をつけていきたいですね。

■「成長ホルモン」ってそもそも何? 大人でも大事な役割

よい睡眠は成長ホルモンの分泌をうながす。でも、そもそも「成長ホルモン」ってどんな役割を担っているのでしょう。成長という言葉の響きを考えると、体が成長しきったイメージのある大人にとっては果たして必要なのか、ちょっぴり疑問が残ります。

「『成長ホルモン』とは、脳下垂体前葉から分泌されるホルモンのことです。子どもの場合、骨や筋肉などカラダそのものの成長をうながすことが主な役割です。大人の場合は、疲労回復をはじめ、日中に受けた体へのダメージ回復、また、タンパク質の合成を促したり、肌をはじめとする部分ごとの修復を促す作用もあります。女性の間では別名“若返りホルモン”と呼ぶと人もいらっしゃいますが、お肌の修復に成長ホルモンは欠かせないんですよ」

友野先生いわく、大人にとっての成長ホルモンは、体をメンテナンスする役割が大きいそうです。体の外側も内側も健康であるために、睡眠による成長ホルモン分泌が欠かせないことがよく分かります。

■健康のためには何時間寝たらいいの?

正しい睡眠を取って、成長ホルモンを積極的に分泌したい。そう考える人がもっとも気になるのは適切な睡眠時間の確保でしょう。年を重ねると眠りが浅かったり、長く寝ることができなくなるのを実感する人たちが多いかもしれませんが、成長ホルモン分泌の観点からはどう対処すべきなのでしょうか。

「睡眠の長さについては、健康美容の観点から7時間を基本として確保してほしいです。また、自律神経のバランスを考えると過度の夜更かしは禁物。22時とは言いませんが、0時〜6時の間は眠りにおちられるよう就寝するのがいいですね」

友野先生のアドバイスによれば、理想的な就寝時間は、0時前後の間ということがわかりました。また、寝ている最中トイレに行きたくなったり、どうしても7時間も寝ていられないという人についても、上手く付き合うことが大切と先生は教えてくれます。

「夜中に尿意などで目が覚めても、すぐにまた寝られる人はそんなに問題はありません。じつをいうと、理想的な睡眠時間には科学的根拠はありません。ただ、個人差を踏まえた上で理想の睡眠時間をお答えするとすれば、7〜8時間が健康上も美容上も必要であることが分かっているのです。全人口の5%未満はショートスリーパー&ロングスリーパーがいるとされますので、7時間という長さは頭に起きつつ、まずはご自身が1番快適と感じる睡眠時間を探ってみてください」

編集部内では、生理前をのぞくと「4〜6時間寝られれば元気ハツラツ」というスタッフもいました。快適な睡眠時間は人それぞれなので、まずは自分自身のベストな時間をみきわめてみましょう。

■妊活を考える女子は、どこから睡眠と付き合ったらいいの?

ついおろそかにしがちな睡眠と健康の話。先生の解説を聞くと、今日から頑張ってみようかな…という気持ちも自然とわいてきます。

「まずは7時間の睡眠時間を確保することを基準に、そこから逆算して1日の予定を立ててみてください。例えば、7時に起きなければいけないなら、0時にはベッドに入ることが必要です。それが決まれば、仕事を何時に切り上げるべきか、家事や趣味の時間をどれほど確保するかもおのずと分かります。『あまった時間で眠ろう』という発想から抜け出さないと、規則正しい睡眠は手に入りませんから、できるところから始めてみましょう」

ついつい夜更かししてしまいがちな現代ですが、まずは今夜から、スマホを早めに手放し、眠くてたまらなくなる前に決めた時間にベッドに入ってみませんか。

【取材協力】

友野なお先生_square

睡眠コンサルタント・友野なお先生
株式会社SEA Trinity代表取締役。睡眠コンサルタント/産業心理カウンセラー。日本睡眠学会正会員、日本睡眠環境学会 正会員。順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科にて睡眠を研究し修士号を取得。睡眠の専門家として、全国にリバウンドしない快眠メソッドを届ける。著書に『昼間のパフォーマンスを最大にする正しい眠り方』(WAVE出版)、『大人女子のための睡眠パーフェクトブック』(大和書房)など。

SLEEP CULTURE

 

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2018年8月10日
睡眠のはなし

何時間寝れば健康にいいの? 眠りと健康のホントの話を専門家に聞いてみた

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健康の基本は、食事・睡眠・運動です。でも、健康を考えるとき、食事や運動に気をつけていても、睡眠についてはあと回しにしてしまいがちな人も多いのではないでしょうか。

規則正しい睡眠は気軽に取り組めると共に、もっとも早く体の調子の変化を感じられるものです。そこで今回は、女性の健康と睡眠の関係について、睡眠コンサルタント・友野なお先生にお話をうかがいました。

■「ゴールデンタイム」は都市伝説! 本当に大切な寝るべき時間とは

睡眠には「ゴールデンタイム」があるといわれます。22時〜深夜2時の4時間に睡眠を行えば成長ホルモンがより分泌されるため、一般的にはお肌や健康への効果を高められる方法として長らく推奨されていました。しかし、睡眠の“ゴールデンタイム説”に学術的根拠はなく、最近では誤りであると各方面で指摘されています。

「ゴールデンタイムというのは、まだテレビもなかった時代にあった健康神話です。現在の研究では、22時〜午前2時という時間帯のくくりではなく、寝始めてから1時間半〜3時間の間が、もっとも成長ホルモンが分泌されるコアタイムであるという研究結果があります」

なんと1日のうちで生成される成長ホルモンの70%が、この睡眠3時間の間に分泌されているのだとか。でも、それって“夜更かしをしても最低3時間睡眠時間を確保すれば昼夜逆転しても大丈夫”ということ…?

編集部からはさっそく不健康でいじわるな質問も飛び出しますが「そうではない」と友野先生は話します。

「確かに成長ホルモンの分泌には、睡眠時間を一定以上確保することが大切です。しかし、人間という生き物の体は、そもそも夜中に何かをできるような構造にはなっていません。体は光に反応して活動が活発になるので、昼夜逆転した場合、こんどは自律神経に不調をきたす可能性が高くなります」

自律神経は生き物のあらゆる活動において、スイッチの“ON/OFF”を切り替えてくれるような役割を担っています。女性であればホルモンバランスが乱れ、生理不順や妊活への影響が出る可能性もありますので、規則正しい生活を基本に、できる範囲から気をつけていきたいですね。

■「成長ホルモン」ってそもそも何? 大人でも大事な役割

よい睡眠は成長ホルモンの分泌をうながす。でも、そもそも「成長ホルモン」ってどんな役割を担っているのでしょう。成長という言葉の響きを考えると、体が成長しきったイメージのある大人にとっては果たして必要なのか、ちょっぴり疑問が残ります。

「『成長ホルモン』とは、脳下垂体前葉から分泌されるホルモンのことです。子どもの場合、骨や筋肉などカラダそのものの成長をうながすことが主な役割です。大人の場合は、疲労回復をはじめ、日中に受けた体へのダメージ回復、また、タンパク質の合成を促したり、肌をはじめとする部分ごとの修復を促す作用もあります。女性の間では別名“若返りホルモン”と呼ぶと人もいらっしゃいますが、お肌の修復に成長ホルモンは欠かせないんですよ」

友野先生いわく、大人にとっての成長ホルモンは、体をメンテナンスする役割が大きいそうです。体の外側も内側も健康であるために、睡眠による成長ホルモン分泌が欠かせないことがよく分かります。

■健康のためには何時間寝たらいいの?

正しい睡眠を取って、成長ホルモンを積極的に分泌したい。そう考える人がもっとも気になるのは適切な睡眠時間の確保でしょう。年を重ねると眠りが浅かったり、長く寝ることができなくなるのを実感する人たちが多いかもしれませんが、成長ホルモン分泌の観点からはどう対処すべきなのでしょうか。

「睡眠の長さについては、健康美容の観点から7時間を基本として確保してほしいです。また、自律神経のバランスを考えると過度の夜更かしは禁物。22時とは言いませんが、0時〜6時の間は眠りにおちられるよう就寝するのがいいですね」

友野先生のアドバイスによれば、理想的な就寝時間は、0時前後の間ということがわかりました。また、寝ている最中トイレに行きたくなったり、どうしても7時間も寝ていられないという人についても、上手く付き合うことが大切と先生は教えてくれます。

「夜中に尿意などで目が覚めても、すぐにまた寝られる人はそんなに問題はありません。じつをいうと、理想的な睡眠時間には科学的根拠はありません。ただ、個人差を踏まえた上で理想の睡眠時間をお答えするとすれば、7〜8時間が健康上も美容上も必要であることが分かっているのです。全人口の5%未満はショートスリーパー&ロングスリーパーがいるとされますので、7時間という長さは頭に起きつつ、まずはご自身が1番快適と感じる睡眠時間を探ってみてください」

編集部内では、生理前をのぞくと「4〜6時間寝られれば元気ハツラツ」というスタッフもいました。快適な睡眠時間は人それぞれなので、まずは自分自身のベストな時間をみきわめてみましょう。

■妊活を考える女子は、どこから睡眠と付き合ったらいいの?

ついおろそかにしがちな睡眠と健康の話。先生の解説を聞くと、今日から頑張ってみようかな…という気持ちも自然とわいてきます。

「まずは7時間の睡眠時間を確保することを基準に、そこから逆算して1日の予定を立ててみてください。例えば、7時に起きなければいけないなら、0時にはベッドに入ることが必要です。それが決まれば、仕事を何時に切り上げるべきか、家事や趣味の時間をどれほど確保するかもおのずと分かります。『あまった時間で眠ろう』という発想から抜け出さないと、規則正しい睡眠は手に入りませんから、できるところから始めてみましょう」

ついつい夜更かししてしまいがちな現代ですが、まずは今夜から、スマホを早めに手放し、眠くてたまらなくなる前に決めた時間にベッドに入ってみませんか。

【取材協力】

友野なお先生_square

睡眠コンサルタント・友野なお先生
株式会社SEA Trinity代表取締役。睡眠コンサルタント/産業心理カウンセラー。日本睡眠学会正会員、日本睡眠環境学会 正会員。順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科にて睡眠を研究し修士号を取得。睡眠の専門家として、全国にリバウンドしない快眠メソッドを届ける。著書に『昼間のパフォーマンスを最大にする正しい眠り方』(WAVE出版)、『大人女子のための睡眠パーフェクトブック』(大和書房)など。

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